省エネ・環境問題に大きく貢献し、常に業界をリードする保温材。
日本ケイカルの主力製品である『ケイカルエース・スーパーシリカ』。
超軽量にもかかわらず、機械的強度と優れた断熱性を兼ね備え、経年劣化が少ないなど安定性の面でも優れています。
最高使用温度は1000℃以下で、一般に使用されている保温材の中では最も高い耐熱性能を誇ります。
省エネ・環境問題という観点から注目されている保温材の中でも、非常に優れた存在として広く世界で評価されています。
プラントなどに無数に配置されている配管や機器類。
製造工程で使用される液体や気体がこの中を流れており、それらを所定の温度に保つ為に使用されているのが保温材です。
長期間に渡り使用される保温材の性能は高強度な物性で守られています。

通常商品
“ケイカルエース・スーパーシリカ”

ゾノトライト結晶(6CaO·6SiO2·H2O)を主要成分とするため、最高使用温度は1,000℃以下です。
JIS 2号品に比べ軽量にもかかわらず強度が大きく、断熱性、耐熱性に優れ、高性能保温材として幅広く使用されています。
本製品は、JIS A9510無機多孔質保温材 種類:けい酸カルシウム保温材1号-15に適合した保温材で石綿(アスベスト)は一切含有しておりません。
品質特性
項目 |
単位 |
JIS A9510 1号-15規格値 |
ケイカルエース・スーパーシリカ ※1 |
|
密度 |
kg/m3 |
155以下 |
125 |
|
曲げ強さ |
N/cm2 |
20以上 |
65 |
|
圧縮強さ |
N/cm2 |
30以上 |
75 |
|
線収縮率 |
% |
2.0以下 |
1.4 |
|
熱伝導率200℃ |
W /(m・K) |
0.066以下 |
0.056 |
|
300℃ |
0.079以下 |
0.068 |
||
400℃ |
0.095以下 |
0.083 |
||
500℃ |
0.114以下 |
0.099 |
||
600℃ |
0.137以下 |
0.117 |
||
化学成分 |
ppm |
- |
Cl+F:25 |
※1
測定値は代表サイズのボード50T×303W×610L及びカバー3B×50T×610Lの測定結果を表示します。
全体はっ水製品
“ケイカルエース・スーパーシリカ WP”

重油タンク等、比較的低い温度域(70℃~150℃)では、いったん雨水が保温材中に浸水するとなかなか蒸発しにくいため、このような場所に使用する保温材として全体にはっ水処理を施した製品“ケイカルエース・スーパーシリカ WP”があります。
また本製品は、冬場に積雪がある寒冷地用としても使用されています。
けい酸カルシウム保温材は多孔質で空隙率が90%以上あるため、吸水し易い構造をした保温材です。
「ケイカルエース・スーパーシリカ WP」は、通常製品の「ケイカルエース・スーパーシリカ」に、撥水材(シリコーン系)を内添して保温材全体に、基材の内部まで撥水性能を付与した製品です。
本製品は、JIS A9510無機多孔質保温材 種類:けい酸カルシウム保温材1号-15に適合しています。
性能
項目 |
単位 |
JIS A9510 1号-15規格値 |
ケイカルエーススーパーシリカ WP ※1 |
密度 |
kg/m3 |
155以下 |
126 |
曲げ強さ |
N/cm2 |
20以上 |
60 |
圧縮強さ |
N/cm2 |
30以上 |
70 |
線収縮率 |
% |
2.0以下 |
1.4 |
撥水度 |
% |
98以上 |
99.8 |
熱伝導率 200℃ |
W/m·K |
0.066以下 |
0.056 |
300℃ |
0.079以下 |
0.068 |
|
400℃ |
0.095以下 |
0.083 |
|
500℃ |
0.114以下 |
0.089 |
|
600℃ |
0.137以下 |
0.117 |
|
化学成分 |
ppm |
- |
Cl+F;23 |
※1
実測値は厚さ50mmのボードの測定値を示します。
測定方法
各項目の測定は JIS A 9510「無機多孔質保温材」に準拠して測定しました。
尚、下図に示す吸水量の測定につきましては JIS A 9511「発泡プラスチック保温材」の吸水量の測定法に準拠し測定しました。

1.
試験前の試験体の質量を測定
2.
試験体の上表面に1定量(1L±10%/1分)の水道水を60分散水
※
試験体は水道水に対し45°の傾斜
3.
試験後の試験体の質量を測定
4.
Wr=(1-(m1-m0/Vxp))x100ではっ水度を算出
※
Wr:はっ水度、m0:試験前の質量、m1:試験後の質量、V:試験体の質量、p:水の密度(1㎤とする)
備考
1.
「ケイカルエース・スーパーシリカ WP」は防水製品ではありません。長時間水中に浸漬したり、流水中に置いた場合には浸水することが予測されますので水中での使用は避けて下さい。
2.
撥水剤としてシリコーン系を使用しております。よって、250℃以上で長時間使用しますと、撥水性能が低下する傾向があります。そのため、高温度域で使用する場合にはご注意ください。保温材の表面(低温)側の表面温度が200℃以下であれば、撥水性能を保持していますので外部からの水の浸入は防止することができます。
3.
撥水剤は、水蒸気や水中での煮沸状況下では溶出する場合があります。このような状況下では、撥水性は期待できませんので使用は避けてください。
4.
撥水製品は水蒸気が透過しますので結露防止及び保冷材には使用できません。